※この記事は、映画の内容について若干のネタバレを含みます。ネタバレを好まない方は映画を見た後お読みください。
これまでのハリウッド版ゴジラの変遷
これまでハリウッド版ゴジラはすでに数作品作られています。ハリウッドでのゴジラの変遷を見ておきましょう。
第1作:1998年 『GODZILLA』
脚本家が当時を大反省 ― 「あれはゴジラじゃない」 出所:THE RIVER
1998年に初めてハリウッドで作られた作品。通称"トカゲ"。
これをゴジラというのは無理があった…ジュラシックパークというほうがしっくりくるぐらい。ただ、オンタイム世代の自分は、これはこれですごく気に入ってた作品(ソフビも持ってた)。
なお、こうなってしまった原因はゴジラを知らない監督が作品を主導したことによる模様。
第2作:2014年『GODZILLA ゴジラ』
日本版よりごつい 出所:シネマトゥデイ
2014年に製作された『GODZILLA』2019年作品の正式なシリーズ作品。
1998年の作品と同じ名前であることからも何となく察せられるように、トカゲは歴史から抹消されたものと思われる監督等メンバーを変え再スタート。
日本版の細かい設定が反映されたのもこの作品から。
第3作:2019年『GODZILLA ゴジラ キングオブモンスターズ』(本作)
本作は、キングギドラ、ラドン、モスラも登場。よくわかってる 出所:ゴジラボ
本作はハリゴジの3作目(シリーズとしては2作目)。
前作が導入的な位置づけで、敵キャラもオリジナル(ムートー)であったに対し、本作はより日本ゴジラの世界観を受け継いだテイストとして作られています。
やはり、なによりアツいのはハリウッドが"キングギドラ"を描写する機会に恵まれたことでしょう。アニゴジなんてなかったんや。
本作が素晴らしい理由
本作のすばらしさはどこにあるか?それは
この一点にあります。
例えば、渡辺謙が演じている芹沢猪四郎博士は、初代ゴジラを倒した芹沢大助博士をオマージュして名付けられています。
出所:ameblo
渡辺謙演じる芹沢博士は初代ゴジラを倒した博士をオマージュ
前述の第1作は、ゴジラ要素が薄すぎて(個人的には好きでしたが)、作品としてはあまり良い出来ではなかったように思います。
その反省からか、それとも監督の趣味か、本作は日本ゴジラのオマージュや設定承継が多々見られます。
一番好きな描写は、オキシジェンデストロイヤーを使用するシーン。やはり、平成ゴジラをビデオテープが擦り切れるまで(死語)見た世代としては非常に刺さるシーンでした。デストロイヤーがもう登場しなさそうなのが残念ですが。
オリジナル版リスペクトの数々の描写がグッとくる
本作の良い点は、作品としての完成度だけでなく、オリジナル版をリスペクトした描写やキャラクター、音楽ですね。むかし、ゴジラを見たファンの方々であれば、「懐かしい!」と思わずにはいられない描写が散りばめられています。
例えば、本作でゴジラとともに主要な怪獣として登場するのは、キングギドラ、ラドン、モスラです。いずれもゴジラシリーズではおなじみの怪獣です。
また、ゴジラといえばこれというべきBGMもしっかり使われています。
http:// https://www.youtube.com/watch?reload=9&v=wr3Ehj3wycY
まとめ:次回はメカゴジラを出してほしい
本作の終わりは次回作のにおいをぷんぷんさせる形で幕を閉じます。
というのも、キングギドラの死骸を回収するシーンが描かれるからです(次回はメカキングギドラ???)。
今となっては、国内でゴジラシリーズを積極的に製作することが無くなってしまった(先日のアニゴジは自分の中でなかったことになっています)ので今後のハリゴジには大いに期待しています。最後にキングギドラの残骸を回収するシーンもあったので、もしかするとメカキングギドラやメカゴジラのような人間により生み出された怪獣が今後登場するかもしれません!大いに期待。
さて、恒例の独断と偏見による作品評価です。
演出とストーリーは正直まあありがちでした。ただ、配役(キャラ的な意味で)と音楽、そして次回作も期待できるという観点で評価しています。
興行収入はもっといきそう。
この予測ですが、興行スタートの段階である程度ヒットが見えている作品とそうでない作品は予測の基準を分けたほうがよさそうな気がしてきました。
何らかの指標(席の埋まり具合とか?)で、利用する予測式を分けてみたほうがよさそうです。
※:余談
本作シリーズとは全く関係ないですが、ハリゴジ一作目は『ジュラシックパーク』的なパニックサスペンスとしてそれなりに良い出来だと思っています。
見たことない方はぜひ!